仕事上での損害賠償って意識したことがありますか?
配送員ならまだしも、私などはフリーのライターなので、あまり関係のないことと思っていました。
ところが先日、企業と直接取引する機会があって契約を交わすことに。
その契約書の最後の方に、損害賠償の項目があって「フリーナンスあんしん補償(月額590円)に加入のこと」と記載されていたので「おや?」と思い、検討を進めることにしました。
「ところで、フリーナンスってなに?」
入会金やら何やらヘンな出費がかさむと嫌だなと思いつつ、フリーナンスのサイトに入って詳しい内容を調べていきました。
結果、決して怪しいものではなく、むしろ私のようなフリーランスにとって有用なサービスであることが判明。
仕事が増えるにつれ、業務上の心配やら資金繰りなどにも気を配っていかなくてはなければなりませんよね。
そんなときピッタリなのがフリーナンスの各種サービス。
私は、2023年の6月に会員登録しました。
この記事では、フリーナンスに会員登録するメリットや、実際に私が会員登録した時の状況などについてもご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
※この記事は、すべて2023年9月現在の内容です。
そもそもフリーナンスあんしん補償って何?
引用:フリーナンス(公式サイト)
簡単に言ってしまえば、資金的に不安定な「フリーランス」と、フリーランスとの取引に不安を覚える「企業」とをつなぐサービス。
「フリーランス」と「企業」それから「フリーナンス」3社の関係は以下のとおりです。
フリーランス | フリーナンスに請求書を買い取ってもらうことで、資金繰り面でのメリットが得られる。 フリーナンスの会員になることで、損害賠償保険が自動的に付帯。 |
企業 | フリーランスが反社でないことを「フリーナンス」に証明してもらえる。 フリーランスに損害賠償保険が付帯しているので、与信リスクが軽減される。 |
フリーナンス | フリーランスからの請求書を買い取り、即日振込(ファクタリング)する際の手数料にて運営。 |
つまりは「三方良し」の関係で成り立っています。
当初は「タダより高いモノはない」的な感じに思っていたのですが、これで腑に落ちました。
ちなみにフリーナンスは、大手インターネット事業を展開するGMOが運営しています。
フリーナンスあんしん補償について
フリーナンスあんしん補償には、次の3タイプがあります。
掛け金と補償は、以下のとおりです。
【フリーナンスあんしん補償】
今回、私が企業から求められたのは「レギュラー」タイプ(上図の色付き部分)への加入。
個人情報を扱う業務だったので「業務過誤補償」が必要だったわけです。
フリーナンスあんしん補償の具体的な補償とは
では、もっと具体的にどのようなケースで補償を受けられるのかを調べてみました。
仕事での事故で迷惑をかけたくないのなら
業務中に発生した事故(身体障害や財物損壊)の補償のことを指します。
【具体例】
- 業務遂行中の補償
自転車での配達中にぶつかって相手にケガをさせてしまった
育児代行などで、預かった子どもにケガをさせてしまった
家事代行などで、食器や備品を壊してしまった - 仕事の結果(PL責任)の補償
飲食物の提供の結果、食中毒が発生してしまった
納品物の欠陥で、ケガをさせてしまった - 受託物の補償
借りている施設の壁や設備を誤って壊してしまった
預かっていた物を落とし壊してしまった
クライアントに迷惑をかけたくないのなら
身体障害や財物損壊が発生しないような業務過誤を指します。
【具体例】
- 情報漏えい
業務用PCがウイルス感染し、企業情報が漏えい
納品したシステムに欠陥があり、個人情報が流出 - 著作権侵害
納品物が盗用にあたるとされ、訴えられた場合
訴えられた場合に、クライアントが損害を受ける場合 - 納品物の瑕疵
納品したシステムが不具合で使用不能になった際、代替手段にかかる費用 - 納期遅延
入院による納期遅れのため、クライアントに営業損失が発生した
職場の罹災による納期遅れで、クライアントから損害賠償請求を受けた
私の場合、自宅でライティングしているため、補償に関してあまり関係ないと思っていました。
でも第三者の損害を考慮した場合に、保証は絶対に必要ですよね。
今回調べてみて、しみじみ痛感しました。
フリーナンスのあんしん補償以外のサービス
ここまで補償について述べてきましたが、フリーナンスのメインは口座開設と即日払いによる手数料収入です。
フリーナンスのあんしん補償以外のサービスを以下にまとめました。
フリーナンス口座開設
フリーナンス口座は、手数料無料で開設できます。
フリーナンス口座を開設するメリットは以下のとおりです。
振込先をフリーナンス口座にした場合、振り込まれた報酬は、
- 毎週1回
- 月末・月初の営業日
に自分の指定銀行口座に振り込まれます(振込手数料無料)。
即日払い(ファクタリングサービス)
即日払いとは、クライアントへの請求書をフリーナンスに買い取ってもらうこと。
そうすれば、何か月先の入金予定であってもすぐに現金化されるので、資金繰りが楽になりますよね。
かかる手数料は3〜10%、フリーナンス口座を使えば使うほど手数料は下がる仕組みです。
買い取りの審査は、請求書に付随するエビデンス(取引が問題なく成立している証拠となるもの)を準備しておけば、早くに完了します(30分〜1時間)。
フリーナンスあんしん補償プラス
ケガや病気で働けなくなった場合に、最長1年間の所得の補償が受けられる補償です。
「あいおいニッセイ同和損保」への保険加入が、フリーナンス経由の団体割引で割安になります。
バーチャルオフィス
コストを抑えて事業用のオフィスを利用したいフリーランスに「住所貸し + 郵便物転送」を提供するサービスで、2つのプランがあります。
プラン内容 | ライト | スタンダード |
月額 | 770円〜(税込) | 2,420円〜(税込) |
登記 | 登記不可 | 登記用住所オフィスとして 住所の利用が可能 |
店舗 | 銀座・福岡のどちらか | 銀座のみ |
郵便物転送 | 転送スパンは月1回を予定 転送費用は自己負担 | 転送スパンは週1回〜を予定(金) ※月末にまとめて発送可能 転送費用は自己負担 |
オフィスが銀座なら、ビジネス展開に勢いがつくこと間違いなし!
フリーナンスあんしん補償に加入してみた
登録の要領はいたって簡単、楽天カードを申し込むのと同じ感覚です。
フリーナンスサイトの下に「無料で登録」というボタンがあるので、その指示に従うだけでOK。
その際、写真付き公的身分証(下記のどれか一つ)と自分の顔をスマホで撮影します。
私の場合、審査は45分程度でした。
このような形でメールが届きます。
登録してスグの状態は、こんな感じです。
私は6月25日に会員登録しましたので、時間的な流れは下図の通りとなりました。
補償に関して言えば、会員承認の翌月の15日から適用になるので、空白期間を生まないよう月末近くで登録をした方が得策です。
フリーナンスあんしん補償加入から3か月経過した今
今は補償も適用されて、下記の登録状況になっています。
クライアントからの振り込みをフリーナンス口座にしてもらったので、7月末の朝に「入金のお知らせ」が来て、お昼には「送金のお知らせ」が届きました。
振替手数料がかからないので、まったく問題ナシです。
まとめ
法人さんから『フリーナンスあんしん補償』への加入を求められたとき「ちょっと面倒だな」というのが正直な感想でした。
そもそもフリーナンスというものが、どういうものなのかがサッパリわからず「タダより高いモノはない」といった感じで、アラ探し的な視点で眺めていました。
ところが調べを進めていくうちに、補償だけでなく「即日払い」や「休業補償」「バーチャルオフィス」などフリーランスにとって有用なサービスが盛りだくさんであることがわかってきました。
また、それよりなによりフリーランスとして、第三者やクライアントに迷惑をかけてはいけないという自覚を新たにしたことが大きな収穫でもありました。
それから、フリーナンス会員になることによって「社会的信用が増す」とも言われていますので、営業的にこの会員登録を活かしていきたいと考えています。
「フリーナンスとは何ぞや?」から始まったこの私。
会員登録の手続きも簡単で、クライアントからの入金やメインバンクへの送金通知がメールで来るので重宝しています。
会員登録なども簡単ですよ、ぜひお試しあれ。